ナノテクエナジー社の協同創設者でもあるUCLAのリチャード・B カーナー教授研究室から2008年にこのような研究が発表されており、今また注目が集まっています。
数年前に、日本の有名大学の教授から、
グラフェンは疎水性で水性分散できないと指摘を受けたことがありました。
日本では、まだあまり知られていないようなのでご紹介します。
詳細は、オリジナル論文をご覧ください。
グラフェンナノシートの加工可能な水性分散液
グラフェンは、並外れた電気的特性、機械的特性、熱伝導率を備えており、ナノエレクトロニクス、センサー、ナノコンポジット、バッテリー、スーパーキャパシター、水素貯蔵など、
多くの技術分野での潜在的な用途に大きな可能性を秘めています。
そして、そのほとんどのアプリケーションで使用するためには、
処理可能なグラフェンが大量に入手可能であることが必須条件です。
ところが、疎水性グラフェンまたはグラファイトを
分散剤の助けを借りずに水中に直接分散させることは
一般的に克服できない課題であると考えられていました。
高い比表面積を持つグラフェンシートは、互いに十分に分離されていない限り、
不可逆的な凝集体を形成する傾向があり、ファンデルワールス相互作用によりグラファイトを形成するために再スタックする傾向さえあります。
これは、ポリマーを付着させることにより、凝集を減らすことができますが、
ほとんどの用途では、外部安定剤の存在は望ましくありません。
個別に分離した状態で、比較的きれいなグラフェンシートを大量に生産する新しい戦略が必要です。
この論文では、グラファイトから得られた化学的に変換されたグラフェンシートが、
静電安定化により安定した水性コロイドを容易に形成できることを報告ししています。
この発見により、ポリマーまたは界面活性剤の安定剤を必要とせずに、水性グラフェン分散液の大規模生産への簡単なアプローチを開発することができました。私たちの発見は、低コストの溶液処理技術を使用してグラフェン材料を処理することを可能にし、多くの技術的用途にこのユニークなカーボンナノ構造を使用する大きな機会を開きます。
nature nanotechnology
Processable aqueous dispersions of graphene nanosheets
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